PS Vita mk2 - PS Vita の参加型レビューサイト

GOOD!

〈ＰＶの向上〉

ＰＳＶＩＴＡになったので当然と言えば当然だが、かなりクオリティが上がった。
高精細な画質も良いが、特に目を奪われるのは発色の良さ。

１番それを感じるのは「Ｗｅｅｋｅｎｄｅｒ Ｇｉｒｌ」で、黒とその他の蛍光色とのコントラストが鮮やかで本当に綺麗。

ミク達のキャラクターデザイン見直しも良い。
個人的にはアーケードやＰＳ３版のあまりにリアルなデザインよりはこちらの方が好きであり、綺麗であるけれどもアニメ的なソフトな柔らかさを維持している部分で丁度良いと思っている。


〈モジュール選択の改善〉

４作目にしてやっと思いが通じたかという感想。
曲ごとに使用したモジュールを記憶してくれるようになって、いちいち変更する必要がなくなった。

また、初めからその曲の為に設定されたモジュールがあるので、迷った時はお勧めを選べばよいのは便利。

そもそも、プレイヤーには「この曲はこのモジュールで」という思いが個々にあるのだから、遅くともｅｘｔｅｎｄ辺りでこのシステムにするべきであった。今後も継続してほしい。


〈失敗時の声なし復活〉

初代に採用されていたのに２ｎｄで何故か外されてしまったシステムの復活を歓迎したい。
しかも、好みによりON、OFFを選択できるのが良い。

個人的には、２ｎｄで操作を失敗しても朗々と歌が流れていくことの方に違和感を覚え、歌わせているというより手拍子を打っている感覚になってしまった。
やはり、自分の腕で上手に歌わせたいと思うのである。

ｅｘｔｅｎｄでも復活していなかったので今後ずっとこうなのかと諦めていたが、制作側がこういったニーズに気付いてくれて本当に良かった。


〈ヘルプアイテムの選択〉

目立っていないが、選ぶタイミングが良くなった。

これまでは、先にアイテムを選んでから曲選択に入った為、うっかり取り忘れてしまうと曲に入る直前のロード、アイテムを忘れたことに気付いて取りに行く時にまたロード、もう1回曲に入る為にロード・・・ということで嫌になってしまうことがあった。

「ｆ」では曲選択後、ロードを経てからスタート直前のタイミングでアイテムの使用を選ぶことが可能な為、大変効率が良くなったと感じる。

また、アイテムと言えばこれまではプレイヤーを補助するものしか無かったが、「ｆ」ではクリア条件を敢えて厳しくする代わりに獲得できるポイントが多くなるといったストイックなタイプも加わり、己の道を究めたいプレイヤーはやり応えがあるのではないか。


〈使い回しなしの３２曲〉

一応、ＧＯＯＤにするが・・・もう少し数が多ければ更に良かった。

２ｎｄは最多の全４６曲だが、初代からの持ち越しが１６曲の為、純増としては３０曲。
ｅｘｔｅｎｄは全３６曲だが、２ｎｄからの持ち越しが５曲、既に販売済みであったＤＬＣを８曲収録し、純増としては２３曲であった。

よって、批判のあった過去の使い回しを止め、初収録のみの３２曲で勝負した姿勢は評価したい。

BAD/REQUEST

〈スクラッチ〉

これはどうなんだろう・・・。
個人的には、まったく受け入れられない。

レビュー行為自体がもともと主観的になりがちなものだが、ここの部分は特に個人的な意見なので、人によっては楽しいのかもしれない。

しかし、私は敢えてはっきり申し上げて、反対である。

まず、クリアだけを考えるなら音に合わせる必要はなく、ひたすらこすっていればよい。エクストリームであろうと必ずＦｉｎｅ以上になる。

それは邪道だからといって真面目にやっても、難易度が上がると曲によってはスクラッチ操作とボタン操作との間隙が理不尽なくらいシビアになるし、極めつけは自分の指によって流れてくるターゲットが見えなくなってしまうという有様。

では背面で・・・とやってみたものの、下手なだけかもしれないが、本体を支える薬指と小指までもがぐらぐらと揺れて全体が安定せず、とてもじゃないが気持ちよく操作できるものではなかった。

行き着いた結論としては、これはノーマル辺りで楽しむには丁度よく、ひたすらエクストリームに励む熟練者にとっては本来の実力が出せない、または実力差がつかないシステムであると理解した。


〈高難易度は結局連打〉

レビューを行うにあたり、とりあえずエクストリームで全曲クリアしてからと決めていたが、結局２曲はヘルプアイテムに頼ってしまった（「ワールズエンドダンスホール」と「Ｓａｄｉｓｔｉｃ．Ｍｕｓｉｃ Ｆａｃｔｒｙ」。

歴代のボス曲も言われ続けてきたことだが、最終的な難易度上げは結局連打なのか、といった気持ち。

制作の方々にお願いしたいのだが、リズムゲームなのだから、もっとテクニカルな面で世の猛者に挑んでくれないかな。

ハイパーオリンピックじゃないんだから（と言っても若い人には判らないか）。


〈ルームテーマと付帯アイテムの購入方法〉

あるルームテーマを購入する時、そのテーマに合わせた家具やら置物といった付帯設備もあるので併せて購入する訳だが、いちいち別々に購入するのが面倒。セットものとして一括購入を選択できると良かった。

ここに手を付けるプレイヤーはやりこんでいると思われ、ポイントならいっぱいあるのだ。


〈モジュールの種類〉

ミクで２７種類、サブキャラでそれぞれ１０?１２種類では、やはり少ないと言えるだろう。

ミクを例に取ると２ｎｄで６１種類、ｅｘｔｅｎｄでは２ｎｄからの持ち越しを含めて８０種類であったことを考えると、どうしてもボリューム不足と感じてしまう。

「ｆ」では、曲に対して明確なイメージモジュールを設定したことはとても良いと思うが、それ以外の遊びの部分が浴衣と水着くらいしかないのだ。

使うかどうかはプレイヤーに任せるとして、これまでのように多数のモジュールを用意してほしいところである。


〈曲数〉

ＧＯＯＤのところで、過去の使い回しをせずに、初収録曲のみで勝負した姿勢は評価させていただいた。
しかし・・・、ファンは我儘なもので、やはりもう少し曲数が欲しいのである。

これだけ待ったのだから、これだけ世間にボカロ曲は溢れているのだから、ｅｘｔｅｎｄの時はＶｅｒ２．５というのでボリューム不足に対しても文句を言わなかったのだから・・・。


〈選曲基準〉

曲の好みは人それぞれなので、あくまでも個人的な意見と前置きした上で、いわゆる速い曲、ネタ的な曲の割合が増えていることが気にかかる。

昨今生み出される世のボカロ曲自体、奇をてらうものが多くなり、それをもてはやす風潮があるのだから仕方がないが、初代や２ｎｄの頃のようなＰＯＰＳ及びバラード中心の編集の方が、特にミクのようなアイドルキャラは魅力が出ていたような気がする。


〈曲選択時、モジュール選択時等のメニュー画面の画質〉

細かい部分なので気になる訳ではないが、ＰＶの美しさに比べてメニュー画面の画質がぼやけて見える。
どうしてもう少し綺麗にできなかったのだろう。

COMMENT

ＥＤＩＴは手を付けていないので未評価
よく言われるロード時間については過去作と大差なく、諦めの境地なので未評価

全体的には順当な進化で、特にこれまでの課題に取り組みユーザビリティーを向上させたことは高く評価できる。

あとは、曲数、モジュール数といったボリューム面がもう少しあれば良かった。

ＢＡＤが多いように見えてしまうが、希望的要素が相当含まれているので悪い訳ではない。
作品の評価自体は点数の通りであり、今後に更なる期待をしているからこその意見として捉えていただきたい。

最後に希望であるが・・・
ＰＶの内容まで作り直してとは言わないので、過去作の曲をＰＳＶＩＴＡ版の画質に修正して、ＤＬＣにしてほしい。

これまでの作品の中に点在するお気に入りが各々あると思う。
それをＰＳＶＩＴＡ１台でできれば、自分なりのベストアルバムを作ることができて大満足なんだけど。