PS Vita mk2 - PS Vita の参加型レビューサイト

GOOD!

■部屋での謎解きについて
　鍵のかかった部屋から脱出する為に、いわゆる昔のアドベンチャーゲームや、「サイレントヒル」のような不条理系謎解きがあります。
部屋の中からアイテムを探し出し、部屋に仕掛けられた謎を解いて、脱出する為の鍵が入った金庫のパスワードを探していきます。
この謎を解いていくのが楽しかったです。
たまに、「レイトン教授」のようなパズル系謎解き要素もあります。

■システムについて
選択肢によりシナリオが枝分かれするゲームですが、現在どのシナリオなのかツリーで見ることが出来、またツリーから好きな箇所に移動出来るので便利です。

■キャラクターボイスについて
いずれもキャラクターに合ったボイスでした。

■BGMについて
可も無く不可もなく。特に印象は残っていません。

■読み込み時間について
特に気になりませんでした。

BAD/REQUEST

■シナリオについて
残念ながらシナリオが最悪の出来でした。
シナリオ分岐型のマルチエンディング形式のゲームですが、ほとんどのエンディングが最初はロックされており、見ることが出来ません。
序盤?中盤に見ることが出来るのは「To be continued」か「GAME OVER」のみです。
エンディングを見ることは出来ません。
各キャラクター別のエンディングを見るには、分岐ツリー全体の8割?9割程を埋めてから、ようやく見ることが出来ます。
従って、それまでは、謎がほとんど解かれることなく、再度序盤からプレイ仕直しという形になります。これは最悪のやり方です。
こんなもったいぶるような事をする意味が分かりません。
その後、分岐ツリーを全て埋め、全てのエンディングを見ましたが、わざわざロックするような内容でもなかったです。

また、シナリオ自体も、かなり不快な要素が含まれています。
主人公は基本的にお人好し、かつ鈍くさい性格です。
ゲーム中、主人公が他のキャラクターにやり込められる事が非常に多いです。
場合によっては命も落とします。
その度に、イヤな気分にさせられます。
GAME OVERのみならず、各キャラクターのエンドもGAME OVER並の陰鬱な気分になることがあります。
従って、マゾな性格の人にしか勧められないゲームです。

ゲームの最後に主人公の正体が判明しますが、突っ込みどころ満載です。正直、これはひどいと思いました。その他、ゲーム中もなんだこりゃと思う箇所がいくつかあります。

■システムについて
ゲームの性格上、何度もプレイする形になるのですが、既読スキップ機能に問題があります。
度々、既読スキップが途中でキャンセルされます。
また、各部屋への移動時にマップ移動のアニメーション、扉を開くアニメーションが一々入り、時間を浪費させます。
未読文章は、文章の表示速度が遅く、また表示速度を一括表示に変更出来ない為、非常にストレスが溜まります。
文章の表示速度くらい、システムで変更出来るようにすべきでしょう。
システムについては、分岐ツリー以外は、出来が非常に悪いです。

■その他
　オリジナリティーは全くありません。どこかで見たキャラクター、どこかで見た設定ばかりで見るべきものはありません。
シナリオが良ければ、オリジナリティーのなさも気にならないのですが、シナリオが悪くてオリジナリティーが無いというのは最悪です。

COMMENT

アドベンチャーゲームにおける重要な要素であるシナリオの出来が悪く、かつ不快となる要素、突っ込みどころのある設定が多いため、とても他人には勧められないゲームです。
システムの出来も良くない為、繰り返しのプレイも間延びした感じになり、退屈です。

唯一、良かったのは部屋の謎解き要素です。これが無かったら、最後までプレイしなかったと思います。