PS Vita mk2 :: いけにえと雪のセツナレビュー

いけにえと雪のセツナレビュー

発売元	スクウェア・エニックス（オフィシャルサイト）
発売日	2016/02/18
価格	5,184（税込）
レーティング	【Ｂ】12才以上対象犯罪 (CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：RPG ■ プレイ人数：1人

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	3pt	5pt	4pt	4pt	1pt	2pt

総合点
67pt

GOOD!

雰囲気
この作品の良さといえば、これに尽きると思います。これだけで買いました。
このようなしっとりとしたRPGは特に最近はなかなかありませんでしたが、
雰囲気だけでこんなにプレイしたくなった作品は90年代でも多くありません。

音楽
雰囲気にも一役買っている要素ですが、全編ピアノでありながら単調さを
あまり感じさせないのは素晴らしいの一言です。この作品についていえば、
音数の多いガチャガチャした曲はむしろ似合わないですね。

ストーリー
王道といえば王道であり、唐突な流れや急展開もありましたが、十分面白いし
破綻しているようなところも特にありませんでした。あまり断定的でないのも
考察の余地があって個人的には好ポイントです。

キャラクター
各人が何かしら腹に抱えているものがあり、それが明かされるのを楽しめる。
それゆえに各人とも魅力があり、いい意味でパーティ編成に困るものでした。
しかしBADもあり。

BAD/REQUEST

システム
装備が武器のみ、宿屋がない、逃走できない（戦闘回避のアイテムが必要）
などなど、従来のRPGならば絶対にあるはずの要素もなかった。
昇華システムも中途半端だし、刹那システムも魔法ばかり効果が多彩のため
MPが枯渇しなくなったら通常攻撃での戦闘が不要になるなどバランス不良。
アビリティの効果範囲が分かりづらい、魔法と特技が一緒くたになってる、
さらに表示が魔法から連携に変わるなど、戦闘関係が特に雑でした。
クロノトリガーのシステムにこだわりすぎたせいで詰めが甘くなったのなら
それは本末転倒なのではないかと……

キャラクター
戦闘では結構喋る主人公だが、選択肢でしか会話しないので何か味気ない。
ちょっとしたことでも離脱、再加入が起こるので少し鬱陶しく感じることも。
ラストで初めて特定のキャラと魔物との間の因縁が明かされるのも困りもの。
十分前もって匂わすものがあって欲しかったです。

フィールド
マップ表示くらいはできても良かったのでは……と思います。未開のマップなら
どこに何があるか分からないのはいいのですが、一度通ったところくらいは……

その他
光るポイントを見つけにくい、素材（ドロップ）の一部が収集困難……などなど。
また、素材売って法石に交換して余分の法石を売るという謎の金策もどうかと。

ロード
他の皆様も挙げているので割愛。

COMMENT

発売から１ヶ月、少しずつながらもようやくクリアしたのでレビュー。

最近では珍しく、事前情報や宣伝があまりなく発売されたのが逆に印象的でした。
この情報をあまり出さない手法も90年代を意識したものでしょうか。

クロノトリガーを引き合いに出していつつも、システム的には今ひとつな感じで、
色々とかゆいところに手が届かない感や惜しい点、課題のある出来だと思いますが
ストーリーは十分楽しめるものでしたし、ボリュームも丁度良い具合でした。

今のところTokyo RPG Factoryは今後とも期待を持てるデバロッパーさんです。
くれぐれも勇気を持って不履行を犯す2作目のようなことにならないで欲しいです。
また、作曲家は20代前半というお若い方のようでこの才能は末恐ろしく感じます。
この方も今後の活躍に期待したいところです。