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俺の屍を越えてゆけ2 レビュー

俺の屍を越えてゆけ2
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメントオフィシャルサイト
発売日 2014/07/17
価格 6,264円(税込)
レーティング 【C】15才以上対象 セクシャル 暴力 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3 (?)
タイトル概要 ■ ジャンル:RPG
■ プレイ人数:1人

スコアボード

俺の屍を越えてゆけ2評価ランク
中央値
50
難易度
2.30
レビュー数
10

スコアチャート 俺の屍を越えてゆけ2レビューチャート




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0-9
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10-19
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20-29
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80-89
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90-100
【60点以上】
20%
【標準偏差】
16.43

ユーザーレビュー


このレビューだけを表示する  520人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 2pt 3pt 3pt 3pt 0pt 3pt
総合点
50pt

GOOD!

【独特な交神システム】
交神については公式HPでも参照してください。
人によっては強い作業感を覚えますが、それが気にならなければハマります。
流れとしては

①新しい仲間=子供が加わる
②とにかくダンジョンでレベルアップさせ、奉納点(≒経験値)を稼ぐ
③二年くらいで必ず死期がくるので、その前に稼いだ奉納点を使って新しい子供を作る
④ ①に戻る

を一ヶ月単位で延々繰り返します。肝心なのは
③の新しい子供を作る(=交神する)際にできるだけ奉納点を奮発し、より強い神様との間に子供を作ることです。

本作では、レベルをどれだけ上げたところでその仲間が死んでしまえば当然それっきりです。
しかし、強い神様との間に授かった子供は、その神様の遺伝子をある程度受け継いで生まれてきます。そうした子供は、その前の世代に比べて明らかに速い速度で成長していきます。
(同じレベルアップでも片方は成長がたったの+1,もう片方+10にもなったりします)

この過程を延々繰り返すことで間接的に一族を強化していきます。
ステータス欄では現在の能力(力とか防御とか)とは別に、色付きの棒グラフでその受け継いだ特性を見れるのですが、最初は小指の先ほどのノビしかない遺伝特性が、これでもかと横に伸びていく様は壮観ですらあります。



【システム周りがものすごく洗練されている】
案内キャラクター(コーちん)がその月の行動をものすごく具体的に提案してくれます。
例えば

・新しい武器/防具/道具を買うために各店に●●両の投資をしよう
・キャラクターにより強い武器/防具を購入しよう
・出陣する仲間はこれでいい?
・仲間の装備はこんなのでいい?
・探索に回復薬を持って行こう/手ぶらで行こう/先月と同じ持ち物で行こう
・術を集めよう/経験を稼ごう/交神で仲間を増やそう/イベントを進めよう
・次は●●のダンジョンに行こう

これらを全て提案してくれます。

その月の行動をわかりやすい3択で提案してくれるので、慣れればその月の出陣の支度が10秒くらいで済みます。もちろんこれは「提案」なので従う必要はありません。
毎月の膨大な作業を省略できるので、この部分の有用性はとてつもなく大きいです。
ここだけは120点くらいあげてもいいくらい気に入ってます。



【いくらか綺麗になったグラフィック】
PS → VITA になったのである程度は当然。
ただハードの進化と同じ比率ではグラフィックは進化してるとは思いません。
3D含めて、取り立てて不満ではない、といったレベルです。



【コーちんがかわいい】
一番上に挙げた案内役ですが。
提案の有用性も相まって、自分は非常に気に入っています。
ダンジョンにもついてきて(たまにウザったいですが)、戦闘でもちょろちょろ役に立つ時があります。



【別ユーザの国へ行ける】
行けます。
その国で買い物したり、交神したり、ダンジョン潜ったり出来ます。
自分たちの国より発展しているところもあり、その場合強い武器等買えるので面白いと思います。ただし、後述の最大の不満点がこれに直結しているので、可能であればこの昨日ごと削除してしまいたい思いはあります。

BAD/REQUEST

【最低最悪のダンジョン自動生成】
本作ではゲーム開始時点で日本国のどこかの土地に落ち延びて、その地にあるダンジョンをまず最初に攻略していきます。
10個ほどあるダンジョン候補からまず2つが自動的に選ばれ、マップに表示されます。

例えば「富士見ヶ原」というダンジョンがあるのでここに入ったとします。
当然入り口から始まり、敵がおり、宝があって、どこかに出口があります。


ところで本作のダンジョンは非常に奥深く、構造もかなり入り組んでいます。
仮にここで道に迷ったり、出口が見つからない人が出たとしましょう。
ここで昔であれば攻略本を、現代であれば攻略サイトを、友人がいれば何かヒントを貰うのもいいでしょう………


しかし本作はそのすべての対策を完全に否定します。
そう、誰に聞いたって何の意味もないんですよ、ダンジョンの構造が人によって全て違うんですから。

同じダンジョン名であれば、出現する敵や、使われるギミックは同じです。
ただ今回のダンジョン、ほんとに腹が立つぐらいだだっ広いんです。
方眼紙にマッピングでもすれば多少話は変わりますが、携帯機でゲームするのにそんな手間かけるなんて本末転倒も甚だしいです。
そこまでする気のない人は、迷いの森を延々探索し、脳内に完璧な地図を描くことを強制されます。タラタラ迷ってるとその月の行動時間があっさり終わります。


……と、思いっきり酷評してますが、自動生成を採用した理由は想像できるんです。
GOODで最後の挙げたとおり、別のユーザのダンジョンに潜れるので、そのためには同名でも構造は違うダンジョンを用意しないとまずかったんですね、多分。

試み自体は間違いなく面白いですし、評価したい気持ちはあります。
ただ自分としてはこの七面倒なことこの上ないダンジョンを、他の国まで行って探索しようとはもう思えなくなってしまいました。


【最低最悪に拍車をかける鍵システム】
ダンジョンに複数の種類の鍵が掛かっていて、そこから先に進めません。
それらはたいてい近道のようですが、ほんとに先に進めないケースもあります。

その場合、
いったんそこの攻略を保留して、同様に面倒な別のダンジョンを先に探検し、いったいどこにあるかヒントも何もない鍵を探して歩き続け、もし見つからなければNPCか別ユーザーの国のダンジョンに潜っておんなじ苦行探索を続けるよう、強制されます。

なお、この鍵は別ユーザの国に遠征して買えますが、個人的に重要アイテムを他人から買うってありえないです。ヤフオクでセーブデータ買うのと大差ない。
価格も物凄い高額で売りつけられるようで、これ考えた人は頭煮えてると本気で思います。

さらに余談ですが、正規の鍵を所持していても、扉との位置合わせが悪いとうまく開けられない場合がありました。がんばってちょこちょこ動いて正しい位置を見つけてください。


【多種多様なギミック()】
酷評ばかりのダンジョンですが、もうひとつおまけがあります。
実は多くのダンジョンにはギミックがありまして、それを解かないと先に進めないんです。

鍵は無くても先に進める場合はありますが、いくつかのギミックは絶対条件です。
こちらは流石にヒントありますが、鍵扉と自動生成とだだ広ダンジョンを全部突破してからの話ですのでお忘れなく。

またこのギミック、先に別のダンジョンへ行くことを共用されたり、必要なアイテムが見つからなかったり余裕でします。正直この時点でダンジョンが苦痛にしか感じ取れませんでした。



【時間制がもたらす弊害】
本作は一月単位でゲームを進めると先に書きました。
これ、ダンジョンに潜っている間も時間が経過します。
敵と戦闘をするたびに。足で探索を続けるたびに、時間はどんどん消費されます。
これは俺屍の伝統なので、責めるのは少し酷かもしれません。

ただ上で挙げた

・鍵
・広いダンジョン探索
・ギミック
・交神のための奉納点稼ぎ

等々のめんどくさ要素を並行に処理するのは相当ストレスが溜まります。
自分はここで嫌気が差しました。
こればっかりは人によるので必ず体験版をDLしてください。でないと後悔します。



【バグ・フリーズ】
残念ながら30時間~ほどのプレイで3度のフリーズを体験しました。
すべて戦闘前後のロードのタイミングでした。
長時間プレイがよくないのかも。



【キャラクター容姿の造形】
なんといったらいいか…
神様ごとに、顔のパーツが遺伝するのはとてもいいです。
いいんですが……もうちょっとでいいので美男美女にはできなかったんですかね?

カエルとかナマズとか面白顔の神様の遺伝は別にしても、後述する固有キャラの夜鳥子辺りと比べると、明らかな顔面格差を感じてしまいます。まあどうしてもってほどではないんですが…



【神さまの逃亡】
子作り相手の神様がしょっちゅう天界から地上のダンジョンに逃げ込んでしまうため、その時点での味方の持っている奉納点に合わせた神様や、子供を作りたい性質の神様がいない!なんてことがしょっちゅうあります。自分は未経験ですが、やっと見つけて天界に戻してもすぐに逃げ出す場合もあるらしいです。これは製作者もtwitterで調整ミス?を認めているようです。
場合によってはパッチで修正されるかもしれないです。



【夜鳥子について】
一部購入者と製作者の間でいろいろ揉め?ています。
どちらも問題あるとは思いますが、少なくともバグで遊べないレベルのソフトや、明らかに詐欺まがいの行為でもない限り、製作者のtwitterに直接非難の声を浴びせるというのは好ましいことではないと思います。

誰かに当たり散らす暇があるなら、とっとと忘れるか別のゲームしてるほうがよほど建設的です。

ちなみに自分は前作プレイしてます。
批判者の諸々の不満は理解できますが、自分はそんなにこだわってません。

人によっては作品否定に走るほどのマイナスらしいですが、前作未プレイであればそこまで気にするほどのことはないと思います。

COMMENT

総評、難しいんです。
+と-の要素が両極端だったので。

【オリジナリティー】
文句なし。ただし続編であることを考慮して4点

【グラフィック】
評価できるとは言いがたいので2点

【サウンド】
可もなく不可もなく。ヘッドフォンつければ少し変わるかも。3点

【熱中度】
奉納点稼ぎや遺伝向上の良いサイクルにハマれば5点。
そうでなければ1点。人によるので体験版やってください。自分は3点


【満足度】
ふとした瞬間に作業が虚しくなるその時まではとても楽しかったので3点


【快適さ】
コーちんは文句なく5点。
ただしダンジョンはマイナスにしたいくらい酷かった。
ゲーム評価において、0点は5点を台無しにすると思うので、平均でなく0点にしています。


【難易度】
モード設定で時間経過や敵の強さ、経験値の量をおおざっぱに調整できるので○
ただ、どうしてもダンジョン要素を加味せざるをえないので3点に落とします。


【プレイ時間】
クリアの前で面倒になったのでリタイア。
時間は40時間にいったくらいだと思います。

プレイ時間:30時間以上60時間未満(未クリア)
じゃんじゃんさん [2014/07/24 掲載]

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このレビューだけを表示する  357人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
3pt 3pt 3pt 2pt 2pt 3pt 2pt
総合点
49pt

GOOD!

前作未プレイです。

独特な「和」のテイストは気に入りました。あとキャラクターも個性的なのが多数登場するので、ユニークで良かったです。色塗りや全体の雰囲気にセンスを感じた。大神に近いようなそういう独自のセンスが世界を築けていたと思います。

BAD/REQUEST

やはり夜鳥子の存在はちょっとネックですね。
このキャラ造形自体は嫌いじゃないってか、むしろ結構好きなんですが、
何かにつけてでしゃばってくるし、一族の成長や育成を楽しんでいくはずが、
夜鳥子のおかげでおじゃんになってしまってるような。

COMMENT

前作はジャケットのガキの顔が強烈な印象を与えてましたがw
本作はいつぞやプリプに来てて、あれ、ちょっと前に発売されてたのにもうフリル落ち?とか驚きながらプレイしてみたら、なるほどなーと納得した。
世界観とか好きなんだけど、完全にベクトルが違う方へ向いてしまったような作品だった。

プレイ時間:15時間以上30時間未満(未クリア)
難民と移民さん [2017/04/18 掲載]

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このレビューだけを表示する  561人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 3pt 4pt 2pt 3pt 2pt 4pt
総合点
58pt

GOOD!

■システム■
2年弱しか生きられないという呪いをかけられた一族を、育成、交神することで強化し、呪いをかけた敵を退治するという育成RPG。
キャラクターを育てるのではなく、一族全体を鍛えるゲームというコンセプトは、第1作目から引き継がれており大変面白い。
「体力は満タンにして動け」や「敵の動きを止めてでも敵の背後から当たれ」といった細かなこの世界で生き抜くためのルールも前作と変わらず存在し、「そうそう、こういう世界だった」と懐かしい気持ちでプレイすることができた。

■音楽■
赤い火状態で流れるの曲やエンドロール時の祭囃子など純和風テイストである作品によくあった音楽で、大変聞いていて心地よい。

■難易度■
雑魚敵でさえ先制されると、大変苦しい戦いとなったり、後半のボスは通常ステータスでは歯が立たずステータス強化の術を限界まで重ねがけしてようやく対等に戦えるバランス設定であり、他のゲームと比べても難易度は高い部類で非常に歯ごたえがある。
また、難易度は五種類から選べゲーム中変更可能なため幅広いユーザに対応できている。

BAD/REQUEST

■参加強制キャラクターの存在■
ゲーム中盤以降、特定のキャラクターを連れて行かないと、物語が進行しなくなるが成長速度が一族と異なること一族の育成スケジュールを調整しなくてはいけないことからプレイしていてストレスがたまる。
育成型RPGには相容れない存在なのではないかと感じた。

■シナリオ■
物語が進むにつれて真実を思い出す形で登場人物の関係性や事件の真実が明らかになっていくのだが、思い出し方が一枚絵何枚かを断片的に見せることと数行のテキストだけであるため、伝えたいことが伝わってこずプレイしていてもあまり引き込まれなかった。全体的に説明不足に感じた。

COMMENT

1.05パッチ導入後プレイ。どっぷりモードでクリア済。
パッチ適用後は、神様がよく下天して交神相手がいない、参加強制キャラクターの奉納点が高いといった進行に関わる大きな問題は解決できている。

プレイ時間:100時間以上(クリア済)
ぐるぐるさん(レビュアー情報) [2014/12/08 掲載]

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このレビューだけを表示する  568人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 3pt 4pt 0pt 1pt 1pt 2pt
総合点
30pt

GOOD!

音楽は非常に素晴らしいと感じました。単純に良いというだけでなく、このゲームが持つ空気感とよく親和していて、「なるほどこういう雰囲気のゲームだよね」という説得力があります。だいぶ昔のゲームの続編が最新機種で出るというギャップ、あるいは私たちに馴染み深いはずの和風の設定に、非常に独特なゲーム性を兼ね備えているというギャップ。そういった、「懐かしさ」と「新しさ」の両面を持ったゲームだという点も見事に表現していると思います。

オリジナリティはやはり高いと思ます。短命の一族が子孫を残しながら少しずつ強くなっていき、悲願達成を目指す。RPGというジャンルにおいてこういったコンセプトのゲーム自体が珍しいし、またその珍しい世代交代型ゲームの中でも、「世代交代」というものにシステム面から深く踏み込んでいます。能力面での遺伝は前作からありましたが、今作ではそれにくわえてキャラクターの外見にも反映されるようになっていて、必ずしも美形が生まれるとは限らないわけですが、これはこれで面白いと思いました。グラフィック面のクォリティでもっと頑張れていたらさらに素晴らしかったのですが。
また、ネットワークを介して他プレイヤーの国へ「遠征」できるというのも目新しく、そのアイディア自体は良かったと思います。

BAD/REQUEST

熱中度については、残念ながら最低点をつけざるを得ません。今まで買ったほとんどのRPGを最後までクリアしてきた自分が、途中で投げ出したからです。
理由はいくつかありますが、「俺の屍を越えてゆけ」というタイトルなのに、その「俺」や「俺の子孫」が主人公ではなかったという点はやはり大きかったと思います。

「自分のキャラが世界の中心になかったから不満だ」と言っているわけではありません。大きな世界の仕組みの中でちっぽけな存在が精一杯生き抜き、その生き様が物語となることだってあります。そういった物語においては、そのちっぽけな存在は紛れもなく主人公です。そういった方向性で名作となったゲームはいくつも知っています。

しかしこのゲームはそうではありません。このゲームはヒロイン「夜鳥子」のために、名も無きキャラクターを操作し(もちろん名前をつけることはできますが、その名前に記号以上の意味はありません)、彼女の個人的なわだかまりとそれによって引き起こされた事件を解決してあげることが目的です。「夜鳥子」に尽くさないという選択肢は存在しませんし、「夜鳥子」を無視してゲームを進めるという選択肢も存在しません。

これはシナリオだけでなくシステムにおいてもそうです。戦闘メンバー、家族計画など、とにかくゲームを進める上であらゆる点が「夜鳥子」に縛られ、それを拒否するとゲームが進みません。「夜鳥子を拒絶する」=「ゲームクリア不可能」になっています。つまり、私がゲームをクリアできなかったのもそういう理由です。

最初からそういうコンセプトのゲームだったというなら、それはそれでやりようがあったと思います。制作者が同じである「リンダキューブ」などは実際そういう面がプラスに働いていたと思います。しかし「俺の屍を越えてゆけ」というタイトルの続編でそれをやるのは非常に食い合せが悪く、シナリオにおける「夜鳥子」の掘り下げが甘いこともあって、プレイした感覚としては「なんだかよくわからない人のために我が家の資産が食いつぶされ、我が子が苦労させられ続けるのを実感するゲーム」という印象が拭えません。「俺屍」というタイトルと中身が合っていない、というのが端的な感想です。

快適性は低いです。何をすればよいか提案してくれる「コーちん」のナビシステムだけは便利で良かったのですが、それ以外の問題点が大きすぎました。

とくに、広すぎる上に全体マップがなく現在地の把握が困難な迷宮、その迷宮を唐突に通せんぼしてくる無数の鍵(対応する鍵がどこにあるのかはノーヒント)などは大きな問題です。鍵はとある裏技でなんとかなるのですが、そもそも探索に時間制限があるゲームなので、広く複雑な迷宮自体がまったく楽しくないのです。前作ではその辺を考慮してシンプルな構造になっていたと思うのですが、続編でなぜこうなったのか理解に苦しみます。迷宮を移動するときの視点も非常に見づらく、敵を回避したり、逆に敵にアタックを仕掛けるのもやりにくく、とにかく探索中は常時ストレスを感じていました。

また、「遠征」のアイディアは良かったのですが、その「遠征」によって行ける国のリストに出てくる国がどうにも自分の現状に合っていなかったり、かといって条件に合った国を検索する機能もほとんどなかったり、にもかかわらずこの「遠征」を行わないとゲームプレイの幅が非常に狭まってしまったり…と問題点は多いです。

COMMENT

とんでもなく質の悪いゲーム未満のシロモノだとか、制作者のやる気の無さがにじみ出ている駄作だとか、そういったものではありません。オリジナリティも良いところもあります。しかし総評としてみると、「ここをこうすればよかったのに」「なんでこうしてしまったのだろう」という残念感が非常に大きいです。

特に、ゲームの中心に特定のキャラクター「夜鳥子」を、決して取り除けないレベルでガッチリ固定してしまった点については、なぜ「俺屍」でこれなのか?という疑問がどうしても拭えません。前作のファンでなければここまで疑問は感じなかったのかもしれませんが、このゲームは各種広告媒体、テレビCMに至るまで再三にわたって「前作」を意識したアピールを行っていましたから、肩透かしを食った気分です。

制作者がこちらの気持ちを理解していなかったのか?それとも、こちらの予想をあえて裏切ることで期待に応えようとしたのか?真実はわかりません。制作者のコメントも出ていますが、それがすべて本心である保証などどこにもありません。ただはっきりと言える自分の中のこととしては、「俺の屍を越えてゆけ」というタイトルを15年前に聞き、そのゲームをやったときに感じたものは、このゲームの中には感じられませんでした。

プレイ時間:30時間以上60時間未満(未クリア)
角笛さん [2015/01/16 掲載]

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このレビューだけを表示する  483人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 2pt 4pt 3pt 3pt 2pt 3pt
総合点
59pt

GOOD!

・育成システム
1ですでに完成されていましたが、ひたすら戦って死に、得たものを後へと継いでいくというハクスラ的な要素はそのままです。オリジナリティーのあるシステムですし、それゆえにはまる人もいれば、作業感が強く合わない人もいるでしょう。

・難易度
これも1と同様ですが、早く進めたいプレイヤーへの配慮から様々な難易度が用意されており、純粋なバランス調整のためだけの存在であるのは、大変好感が持てます。
ただ、簡単なゲームに慣れていると、「あっさり」(いわゆる「イージー」)にしていても、なかなか進むことができず難しく感じられるところもあります。

・お祭り感
ストーリーも失われた祭具を集めることが最初の目的となるわけですが、全体的にお祭り感があっていいです。
赤い火と呼ばれる状態になると、シンボルモンスターがおまつり騒ぎをしだすところや、音楽もテンションが上がってとてもよいです。
また、術の併せでは、複数のパーティメンバーが同じ術を利用することで威力が倍化しますが、掛け声の「わっしょい!」もよかったです。

BAD/REQUEST

・ストーリーに合わさるシステムのゆがみ
夜鳥子という新キャラクターが今作登場するようになりましたが、それに合わせてのシステム調整がよくありません。
自分の一族が脈々と次世代へと思いをつないでゆくゲームで、一族史も用意されており、一族のランキングもあります。
夜鳥子というキャラは実際に一族の一員となって戦いに参加するわけですが、これがしばしば強引に一族の中にねじ込まれるような形になっており、衣装も独自衣装で、一族の中で浮いて異物感が強く愛着を持ちにくいです。そしてこのキャラのおかげで家系図に乱れが生じ、人によってはかなりの拒否感を抱きます。1のシステムを作って、どうして今回このような無理のある改悪が行われたのか理解しがたい点です。

・神様の性格
中ボスの神様と戦う際に、会話がありますが、夜鳥子と晴明がいかにすごいか語る神様が多く、若干しつこいです。
そもそも大半の神様は1の時点で登場しており、両者とも新キャラなわけで、前回はそのような話は出てき得なかったわけですが、今回は2人の話ばかりしてくれます。中には設定が明確に変わっているじゃないかと思える神様までいます。またそんな2人に恋愛感情を持つ神様も多く、一部に関しては会うのも嫌になるほど気持ちが悪いです。
前作ではそれほど多くが語られる内容ではなかっただけに、今回の性格付けでひどく思える神様が増えたという印象です。

・神様の下天
条件を満たしていくことで、地上の神様を天界に戻し、そうすることで、一族は神様と交神をし、子供を作れるようになります。ところが、一度は天界に戻したと思った神様が特に理由もなく、地上へと降りてきます。こうなるとまた神様を探して討伐しなければなりません。かなり面倒なことになります。しかもこの降りる確率というのがものすごく高いです。いくら地上の神様を天界に戻しても、一向に天界の神様のストックが増えません。確かに交神する相手はたくさんいますが、遺伝子の弱い神様から強い神様までいるわけで、後半になればなるほど、交神する相手がいないという事態に悩まされがちです。ストーリーが進むと神様も一緒に強くなっているので、進行を著しく阻害してくることもあり、邪魔です。一度返した神様は降りてこないでほしいです。もし経験値稼ぎに必要であれば、その場所で戦うか戦わないか選択できるようにして、その瞬間だけ降りてくる設定にすべきです。

・ダンジョン
不便に感じることは多いですが、不親切さは、まあ前作もこんなものじゃなかったかな、と。ただ鍵に関しては本当にうっとうしいです。ここは「は」の札をとることで完全解決しましたが、やっぱり最初から鍵なんかいらなかったんじゃないかと。水門だとかショートカットの関係はありますが、それも鍵を使わなくても、今だって特定の方向からじゃなければあかないようになっているのだから、開くという動作だけで十分じゃないかと思いました。

COMMENT

ゲームとしては悪くはありません。ただ前作がありながらどうして今回このようなシステム、ストーリーになったのかは甚だ疑問が残ります。このゲームは前作から15年の歳月を経ており、宣伝用のコマーシャルにも非常に力が入っています。そのコマーシャルは、15年の中で、3回も同じキャストで「俺屍」のメッセージを伝えていきました。こんなに良いCMが作れたのに、どうしてこんなシステムになってしまったのかが理解できませんでした。それらは「俺屍」の中に込めるべきメッセージはみんなが共有できていると感じさせる感動的なものでした。

ゲームとしては悪くなかった。でもなぜこうなっでしまったの?
あまりに不可解な変更が加えられてしまったことが、今回多くのファンを失望させたことは想像に難くありません。

プレイ時間:30時間以上60時間未満(未クリア)
muraさん [2014/07/29 掲載]

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【PSVita】俺の屍を越えてゆけ2
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2019/02/22:レビュー募集を開始しました!
添いカノ~ぎゅっと抱きしめて~
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2019/02/15:レビュー募集を開始しました!
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2019/02/05:レビュー募集を開始しました!
ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~

2019/01/24:レビュー募集を開始しました!
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2019/01/22更新 (2019/01/21投稿分まで掲載)
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2019/01/07更新 (2019/01/06投稿分まで掲載)
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